2011年06月27日

ふっかふかの絨毯

 今朝、ソルトがポツリと言いました。

 「あきが自分の部屋をもよう替えしてるね。

  クローゼットの中も、引き出しの中も

  いらないものを整理して、自分で共同のゴミ置き場

  に行って、粗大ごみの日とか見てきたみたいだぞ。

  ベッドやテーブルや全部自分でよけて、自分で買った

  カーペット敷いていたぞ。

  すごいなぁ~。こんなに良くなったんだなぁ~」

 あきは、ここのところ自分の部屋のもよう替えに夢中です。

 毛足の長い、ふっかふかの防ダニカーペットを買って・・・

 雲の上を歩くようなベージュのカーペットです。

20110627.jpg


 「お気に入りのベッドを見つけたの。

  それを買って、ここに置くの」

 昨日は、私はあきと私の実家へ行きました。

 「おじいちゃんとおばあちゃんに就職祝いのお返しをしてないから」

 と自分で買った見開きになる写真立てをプレゼントしにて

 あきと祖父がツーショットで撮った写真と私たち家族が

 信州旅行に行った時に撮った写真を持って。

 おじいちゃんがたいへん喜んで写真立てに入れた

 写真をず~~っとにこにこ眺めていました。
 
 数時間を楽しく過ごして帰宅してからも部屋の掃除やら整理やら

 すごく元気です。びっくりするくらい普通です。

 「今日、ブルーディになったの・・・だからね

  ちょっと ぷんぷんしたり、しらぁ~っとしたりするかもしれない

  けど、気にしないでねママ」

 まったく・・・そういいつつも表情は穏やかです。

 こんなにまでも、普通であることにひたすら感謝の日々です。


 私たち家族は、2年前のあきの発病で「うつ病」がどんなに辛い

 ものなのか、どいういう病気なのか少しは理解できたと思います。

 家族が精神疾患にならなければ、一生偏見を持っていたと思います。

 「甘え」「怠け」「気の持ちよう」と・・・・。

 あきがこの病気になって、親子ともどもたくさんの事を学びました。

 それと同時に家族の絆が強くなり、お互いの思いが分かる

 ようになりました。

 「私がうつ病になったのは、意味があったこと」

 最近あきが良く言います。

 「でも、もう二度と同じ辛さは味わいたくない。

  絶対味合わない!」

 ルボックスの減薬をまた様子を見て始める時期になりそうです。

 完全に断薬でき、そこからしばらく再発しないようにする。

 完治するまで、このブログは続けます。

 あきが「私は完全に治った」と言ったら、終了にしたいと

 思っています。

 あと数年かかるかもしれません。

 たまの更新になるかもしれません。

 それでも記録していきたいと思っています。

【拍手にコメントくれた方へ】

  あんずさん
   
  はじめまして。

  ご質問があるようですが、私も素人です。

  経験だけでよろしかったらお話できます。

  参考になるかどうかは分かりませんが・・・。
  
  コンタクトの取り方は、拍手のコメントに

  メールアドレスをいれていただくか

  右バーの「コンタクト」の「コメント」に

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posted by シュガー at 15:36| Comment(4) | TrackBack(0) | 近況 | 更新情報をチェックする

2011年06月24日

うつ病と有酸素運動


 あきの様子は良好です。

 まったく問題なく元気です。ここのろころお肌もつるつるです。

 最近、結構きつい事も言ったりします。

 口喧嘩も時々します。

 それでも、気分の落ち込みや具合が悪くなる事はありません。

 こちらも、気を使ったり、腫れものに障るような接し方は

 もうしていません。

 あき自身もそうだろうと思いますが、私もずいぶん楽になりました。

 
 話は変わりますが、昨日あきに言われました。

 「ママのブログを読むと、私どんだけ子供扱いされてるんだ

  って思うよ。読んでいる人きっとみんな私を幼く感じて

  いるんじゃないかしら・・私はチャンと大人ですよ。笑」

 確かに、母親の私がブログであきの事を書くとどうしても

 子供扱いした書き方になってしまいます。

 あきの名誉のためにお伝えしますが、あきはしっかりしてます。

 「弟がいるでしょう」と良く言われるそうで、兄弟の中でも

 姉の位置にいる雰囲気があるようです。


 さて、今日は有酸素運動のお話・・・。

 『うつ病には有酸素運動が良い』という話は

 皆さん聞かれた事があると思います。

 なんで有酸素運動が良いんでしょう。

 人間はストレスを受けるとストレスホルモンを分泌しますよね。

 交感神経が優位になってドキドキとか不安とかが強くなって

 しまいます。

 もうひとつのルートは、脳に達して血流を悪くします。

 脳の血流が悪くなると

 思考が回らない・簡単な計算ができない・考えがまとまらない

 頭の中が真っ白になってしまう・ミスが多くなる・注意散漫になる

 などなどが起こります。

 これもうつ病特異の病状の一つです。

 全員がそうなるのではなく、出る症状はさまざまですから

 そうなる人とならない人がいます。

 症状が出ていなくても脳の活性化が必要です。

 そこで、脳の血流を良くして活性化するのが有酸素運動や

 脳トレなどです。

 自転車漕ぎを5分~10分くらい行うと脳の血流が良くなるそうです。

 実際に自転車漕ぎをする前とした後の脳のMRI写真を見せて

 いただきました。

 自転車漕ぎをした後のMRIは赤く血流が良くなっている部分が

 はるかに多く映し出されていました。

 うつ病で頭が回らなくなっても、決して脳細胞が死んでしまった

 わけではないそうです。

 この脳に有酸素運動をしたり脳トレをして血流を良くし

 リハビリをかけていくと、また良くなってくる。

 例えば、腕を骨折してギブスをして、骨がちゃんと元通りになった

 とします。

 でもギブスを外しても、すぐに腕が動くわけではないですよね。

 リハビリテーションをして少しずつ筋肉を動かすようにして

 最終的にはもとのように動かすことができるようになる。

 それと同じと考えたらよい。
 
 脳にリハビリテーションをして、脳を活性化して動かすようにるす。

 
 有酸素運動と言えば、自転車漕ぎやスイミング、ジョギングなどが

 あげられます。

 でも、有酸素運動と言ってもうつ症状が強い場合、身体を動かすのも

 辛い場合があります。

 そんな時や雨で外での運動ができない時に有効なのが

 【フリフリグッパー体操】

 これは、筑波大学大学院の征矢英昭助教授が開発された「脳フィットネス」

 の体操で、認知症の予防、転倒防止、生活習慣病の予防改善

 感情コントロール、睡眠障害・うつ病の予防 などに有効とされています。

 やり方は フリフリグッパー体操(解説)

 マインドフルネス総合研究所のセッションでは

 この体操を歌を歌いながら5分くらい行いました。

 歌はなんでも良いそうで、好きな歌を歌えばいいのです。

 大きな声をちゃんとだして、手足バラバラの動きをすることにより

 有酸素運動をしたのと同じ効果があるそうです。

 ちゃんとやればかなり息が切れます。

 マインドフルネスの課題の中の1から12まで全部の日記に
 
 このフリフリグッパー運動でも他の有酸素運動でも行ったか

 行わなかったか毎日記録する欄があります。

 そうやってやっていく事によって脳を活性化し回復します。

 具合が悪くて運動できなくても5分でいいのと、家族みんなで
 
 やれば楽しみながらできるところが良いです。

 ついつい笑いが出てしまう・・・そこがまたうつ病には良いのです。

 
posted by シュガー at 17:07| Comment(2) | TrackBack(0) | うつ | 更新情報をチェックする

2011年06月22日


 先日は父の日でしたね。

 うちでも、ささやかな家族パーティと

 日ごろの感謝をこめてソルトにプレゼントを贈りました。

 昨日、あきがふとこんな事を言いました。
 
 「私がうつ病になったのは、パパを変えるため

  だったのかもしれない・・・・

  時々そう思うの」

 確かに、ソルトは変わりました。

 いえ、本質は変わっていないのだと思います。

 ソルト自信の本質、性格、考え方は変わらないのですが、

 自分に対する見方、捉え方が代わった事で、人との接し方が

 代わり、まるで人間自体別人に変わってしまったように周りは感じます。

 人の言葉にすぐカッとする(怒りっぽい)自分がいるなぁ~という

 自分を客観的に見る事によって、心がどっしりと安定します。

 カッとしてしまう性格は変えられないけど、カッとする自分を確認する。

 そして次に自分の気持ちに任せて行動するとどうなるか冷静に捉える。

 そうしたら、どう行動したらよいか自然と分かってくる。

 あきと一緒に参加したマインドフルネスのセッションで教わり、
 
 今でも毎日30分以上の呼吸法を行っているソルト。

 仕事上でも、さまざまな問題が起こった時、悔しい思い、

 残念な気持ち、人を責めたくなる気持ちが起こったら

 名前を付けて捨てる・・・捨てる・・・捨てる・・・・

 それをソルトは実践しています。

 あきだけでなく、うつ病ではないソルトもまた、

 マインドフルネス療法を実践し身につけているのです。


 東京の真ん中で生まれ育ち比較的裕福だった私の家にくらべ

 ソルトは貧しい家庭に生まれました。

 ソルトの父と母は、ソルトが小学校に上がる前に別れました。
 
 ソルトの母(あきの祖母)は、小学生の時川でおぼれ両耳がまったく

 聞こえませんでした。

 小学生までは普通に生活できていましたので、人の口の動きを見て

 話を理解し、しゃべる事はできました。

 それでも、視界から外れたところで話をされると理解できません。

 人に騙されて、家を取られそうになった事もあったそうです。

 当然、子供を守ろうと気が強くなります。

 何人か集まって話をしていると

 「自分の悪口を言っているのではないか?」という疑念がわきます。

 守ってくれる人もいないため、誤解、思いこみが非常に強く

 そうなると話をしても分かろうとせず、目をつむってしまいます。

 目をつむるとコミュニケーションはとれないからです。

 私も結婚した当初は思いやりからした事が誤解を受け

 「耳が悪い者をバカにしたら末代まで呪ってやる」と言われました。

 末代までって・・・・あなたの子孫だよ(苦笑)と思いました。

 ソルトの母は手に職がありましたので貧困ではありましたが、

 気丈を貫き、どうにか子供二人を育てあげました。

 (3年前に亡くなりましたが、年を取って大病をしたこともあり

  晩年は非常に穏やかな優しい人になりました。)
 
 そんな中でソルトは育ちました。

 当然、自分を防御しようという気持ちが強くなってもある意味

 仕方ないのかもしれません。

 少しでも自分の行動に対し意見を言われたり、意見が違ったり、

 また、自分の意にそぐわない行動を取られると

 異常なくらい相手を攻撃してしまいます。

 確かにソルトが言っている事も間違いではありませんが、
 
 自分の常識だけが常識。

 尺度は自分にあり!なのです。

 それをもってして図るものですから周りは大変です。

 大きくしなくても、普通の会話で終わるものが終わらないのです。
 
 いわゆるモラハラ。モラルハラスメントでした。

 手はあげない人ですが、言葉の暴力がすごかったです。

 家族はいつもソルトの眉間のしわを気にしていました。

 旅行に行くと、何もしていない普通の会話をしているつもりが

 私が怒鳴られる事数知れず・・・

 荷物を持つのに手伝うと怒られる。手伝わないと怒られる。

 そんな具合でした。

 それでもまた、私は言い返せるからいいのですが、

 子供たちはただおろおろするばかり・・・。

 子供たちが委縮してしまっていました。

 「旅行に行きたくない。イベント事はいらない」

 という気持ちが湧いてきて当然でした。

 あきは

 「私はパパに憎まれている。愛されていない」

 と感じていたようです。

 姉は、

 「できるだけパパの機嫌を損ねないように

  会話してご機嫌をとらなきゃ」

 と思っていたようです。

 最近あきが子供のころのある出来事を度々話します。

 「大声をあげていつものように怒った後ね・・・

  私たちが寝ている子供部屋にそ~っときて

  私とお姉ちゃんにポツリとパパ言ったんだよ。

  『怒ってばかりのパパでごめんな・・・

   押さえようと思ってもどうしようもないんだよ。

   ごめんな』

  寝たふりしてたけど・・・パパ泣いてたと思う」

 それでも、年を追うごとに少しずつその状態は緩和されつつ

 ありました。

 そして、あきの発病・・・・。

 始めのころは

 「あきの発病が俺のせいだって言うのかっ!」と

 すごい勢いで怒鳴っていましたが、娘が可愛くない父親

 なんていません。

 あきがベッドで苦しそうに寝ているのを見て

 「かわいそうで見ていられない。どうにかしてやりたい」

 と言っていたソルト。

 そんなソルトでしたが、あきをマインドフルネスのセッションに

 毎回仕事を休んで連れて行き、そこで一緒に勉強したことに

 よって、心の使い方を学び、大事な事は会話の時間を作り

 些細な事には気持ちを向けないようになりました。

 そして今では、娘たちにおやじギャクなど連発しています。

 大抵は娘たちも付き合ってあげていますが・・・・

 時折「うざい」といか言われています。(笑)

 昔では娘たちがそんな言葉をソルトに言うなんて考えられませんでした。
 
 でもうざがられながらも笑顔でいるソルトです。

 先月、GWに何年かぶりの家族旅行に行ったとこのブログでも書きましたが

 ほんとに穏やかで楽しい旅行でした。

 ソルトが怒ることも、顔色が代わる事も1回も無く、どんなに遠くまで

 行ったゴージャスな旅行よりも、今回のささやかな旅行が一番の
 
 想い出になりました。

 
 何かを話していた時、あきがふと言いました。

 「パパはすぐ怒るから怖かった。

  いつも顔色見ていた」

 姉が一言・・・・

 「昔のパパは・・・でしょ。

  今はほんとに全然怒らなくなったよねぇ~」

 「ほんとに・・・昔が嘘みたい。」

 あきが大きくうなずきました。 

 そして姉は・・・

 「それだけじゃなくってお料理はしないけど掃除も洗濯も

  家の事なんでも率先してやってくれるでしょ。

  ママはパパと結婚して前半はいろいろ大変だったけど

  今思うとほんとにラッキーだったね。」

 女三人、声をあげて笑いました。

 「私も、パパみたいな人が現れないかなぁ~」

 と姉がポツリと言いました。




posted by シュガー at 10:51| Comment(2) | TrackBack(0) | マインドフルネス | 更新情報をチェックする